世界中のどんな教科書にも失敗したり間違った時の事は書いていない【外資系企業の部長の名言】

会社と仕事と社員
この記事は約11分で読めます。

人から聞いた話の中で今でも名言だと思っている話です。

 

この話をしてくれた人は、私が外資系電気部品メーカーで設計の仕事をしていた時の上司の部長Kです。

 

タケシ
タケシ

私は変わり者です。

そして、その部長も変わり者だったので話が合いました。

職場の飲み会で二人で話をすることが多かっのです。

 

ある日の職場の飲み会で。

部長K
部長K

今日は面白い話をしてやる。

これはどうだ?

 

世界中のどんな教科書にも書いていないことが1つだけあるんだ。

 

俺が教科書を作ったとしてもこれは書かない。

何だと思う?

 

タケシ
タケシ

う…ん、わかりません。

なんでしょう?

 

部長K
部長K

じゃあ教えてやる!

 

(本当は言いたくて仕方がない(笑))

 

【ここからは部長Kが話した内容になります】

 

では話すが、この話は仕事をする上でも大事なことだからな。

ちゃんと聞けよ。

 

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失敗したり間違った時の事が書いていない

実は失敗したり間違ったりした時のことが書いていない。

つまり教科書どおりに出来なかったことが書いていないんだ。

 

でも失敗したり間違うことがあるだろう?

例えば料理で、塩を入れるのを忘れることがあるだろう?

そして当たり前だけど、誰でも塩を入れるのを忘れたと気が付いたら塩を入れるだろ?

 

でもな、そもそも料理の教科書には「塩を入れるのを忘れたら、塩を入れ忘れたと気が付いた時で良いから塩を入れなさい」なんて書いていないんだ。

 

そう失敗したり間違ったり教科書どおりに出来なかった時のことは絶対に教科書に書いていないんだ。

 

失敗したり間違った時の答え

では、失敗したり間違った時はどうすればいいのか?の答えは、

 

  1. 同じ失敗をしたけれど解決したという経験がある人に聞く。
  2. 自分で考えて解決する。

 

この2つしかない。教科書に書いていないから。

 

そこでこの話の面白いところだが。

 

もしも、失敗したり間違ったり教科書どおりに出来なかったけれど、自分で考えて解決したという経験があれば、それがその人間の価値なり財産になる。

 

何故ならその人間は教科書に書いていないことを知っている人間になるからだ。

 

実は教科書に書いてあることを知っているだけの人間だったら、その人間の知っている教科書を手に入れてしまえば、その人間はいらないということになるんだ。

 

知らないより知っていた方がいい。

それは当たり前だ。

しかし、知っているだけの知識なんてその程度の価値しか無いんだよ。

 

いちいち暗記なんてする必要はない。

どの教科書に書いてあるかさえ知っていればいいだけのことなんだ。

今はインターネットがあるから、どう検索をすれば出てくるのかさえ知っていればいい。

 

でも失敗したり間違った時のことは絶対に教科書に書いていないからな。

解決した経験のある人間に聞くか自分で考えるしかない。

 

解決した経験が人間の価値

失敗をしたり間違って、自分で考えて解決をした経験が人間の価値なんだ。

 

だから、人の失敗を笑うなよ。馬鹿にするなよ。

 

もしも、その人間がやりくりして考えて自分で解決したら教科書に書いていないことを知っている人間になるからだ。

 

笑ったり馬鹿にしたりして、失敗した人間が考える邪魔をしないことだ。

 

失敗した人間を笑ったり馬鹿にしてしまったら、その人間が解決してしまった時に「どうやって解決したのか?」を教えてもらえなくなるぞ。

 

「自分はそんなバカな失敗や間違いはしない」と思っても、部下や現場や下請けは失敗することがあるかもしれない。

 

自分の子供は失敗するかもしれない。自分の親だって年を取って頭の回転がにぶって失敗することがあるかもしれない。

 

そう考えたら、その時に嫌と言うほど分かるよ。

 

失敗したり間違った時にどうすれば良いのか知っている人間の価値が。

 

しかし、一番最悪なのは失敗を人の責任にしたり逃げたりする人間だ。

この人間はなんの役にも立たない、馬鹿にするなりして自分から遠ざけても良いと思う。

 

それと本当にすごい人間は実は知っているだけでは無くて理解している人間だ。

 

「何故、そもそもそうしなければならないのか?」という仕組みを知っている人間になる。

 

その人間なら教科書を読んでも分からない人間に自分の言葉で教えることが出来る。

そして、失敗したり間違ったりして教科書どおりに出来なかったとしても、いくらでも考えられるからだ。

 

その人間は「そもそも何故、教科書にそう書いてあるのか?」と言うその理由と仕組みを理解しているからだ。

 

失敗したり間違うのも人間、考えて解決出来るのも人間

そして、当たり前だけど、失敗したり間違うよりはしない方が良いと思う。

失敗したり間違って良いとも言わない。

 

しかし、どんな人間であれ、一度も失敗をしたり間違ったことがない人間であったとしてもだ、失敗したり間違ったりする可能性を持っている生き物。それが人間なんだ。

 

そして、失敗するのも人間だし、失敗した時に考えられるのも人間だけなんだ。

 

AI(人工知能)は失敗しないよ。

AIが失敗したら、そのAI は他のAIからこのAIは壊れていると判断されて修理されるか処分されて終わりだ。

 

だけど人間は修理することも処分することも出来ないからな。

 

頭の悪い人間が唯一勝てるもの

そして、頭の悪い人間が頭の良い人間に唯一勝てるのが、その失敗して自分で考えて解決した経験になる。

 

頭の良い人間は言われたことや教科書に書いてあることを覚えてしまう。そして忘れない。だから失敗はしない。

 

だから、失敗をして考えて解決をするという経験が不足してしまう。

 

さらに頭の良い人間であればあるほどより失敗をしないから、失敗したり間違った時に考えられない人間になってしまうんだ。

 

全ての人間がそうなるとは言わないが、そういう人間が多いよ。

うちの会社の人間もね。

 

そして、世の中は頭の良い人間より、頭の悪い人間の方が多い。

失敗したり間違ったりする人間の方が多いんだ。

 

失敗したり間違ったりした時にどうすれば良いか知っている人間は、実は多くの人間にとって価値のある人間と言うことになるんだ。

 

学校のテストとは

学校のテストは100点が上限で、どれだけ失敗しないか間違えないかを競うように出来ている。

 

テストで100点をとってやろうと思って、勉強をしてテストを受けたけれど50点しかとれなかったとする。

 

その人間は次のテストでは100点を取れるように今から勉強をすれば良いだけだ。

 

しかし、仕事なり人生ではその50点になったものを100点とは言わないが、平均点の70点まで引き上げないといけない時がある。

 

その時の人間は教科書に無い答えを自分で考えないといけないから、ものすごい頭を使っているんだ。

 

しかも、限られた時間で考えないといけないし制約もある。

 

料理でも塩を入れ忘れたからと言って、食材を買い直して初めから作り直しをしようとはしないだろ?

 

しかも、塩を入れ忘れた時のことは教科書に書いていないから、1ヵ月かけてゆっくり考えようなんて出来ない。

 

そんなことをしたら料理が腐ってしまうからな。早く考えないといけない。

 

仕事でも同じなんだ。早く考えて解決しないと損失が膨らんでしまう。

 

制約もある。失敗したからと言って新しく多額の予算が追加されることはないからな。

 

失敗学という学問

失敗学と言う学問は確かにがある。

 

失敗学とは失敗した事例を集めて、こういう事をすると失敗することを覚えましょう。

そして、失敗しないようにしようとする学問だ。

 

しかし、ここでも完全に覚えられなかったり、忘れたりして失敗するのが人間なんだ。

 

または、今まで失敗した事例に無かったところで失敗したりだ。

 

頭の良い人間がやること

頭の良い人間は確かに上手く行っている時は良いんだ。

どんなに複雑なことも難しいことも細かいことも覚えてしまう。忘れない。

だから失敗もしない。

 

しかし、そのやり方そのものが上手く行かなくなった時に、どうすればいいか考えられないんだ。

 

その時に頭の良い人間がやることは、答えの書いてある教科書を見つけてそれを覚えようとしたり、専門家や先生になる人を見つけて答えを教えてもらってそれを覚えようとする。

 

今までにそれでテストで良い点が取れた成功体験があるからだ。

 

しかし、この世には無い新しいやり方を知っている人は居ないよ。

もし居たとしてもすでにその人間がとっくにやっているからだ。

他の人間の真似をしてもたいした金にもならない。

 

この世にない新しいことをやる時には自分の知識と経験を使って自分で考えるが正解なんだ。

 

理解していなければならない

それと「失敗したり間違ったら考えればいいんだ」ではだめなんだ。

 

理解していないといけない。

 

「何故、そもそもそうしなければならないのか?」を知ってなければならない。

理解していないと考えられないからなんだ。

 

だから仕事をする時は理解してやれ。

 

「教科書に書いてあるから」や「専門家が言っていたから」なんて知識ではなくて、自分の言葉で話して説明できるぐらいに知識を自分のものにしろ。

 

でないと問題が起きた時に解決できなくなるからなんだ。

 

失敗しないとわからない事もある

それと、失敗をしないと分からないこともあるんだ。

 

まず、失敗するとどうなるか。

そして、そもそも「何故、そうしなければならなかったのか?」の仕組みが分かるるんだ。

 

教科書には、ここで失敗するとこうなるからとか、これはこういう理由でやらなければならないなんて細かく書いてないからな。

 

失敗しないと分からないことだってあるんだよ。

 

部長の話が終わって…

部長K
部長K

話は以上だ。

どうだ?ためになっただろ?

 

タケシ
タケシ

めちゃくちゃ面白い!

こんな話は初めて聞いた!

 

初めてメンター(指導者・助言者)に出会った気がする!

 

しかし、他の先輩社員達はと言うと。

人々Xs
先輩社員たち

部長、酔っておかしなことを言わないで下さいよ。

 

失敗したらダメに決まっているじゃないですか。

ハハハ(笑)

 

タケシ
タケシ

別の意味で面白がっている…。

 

すると、

部長K
部長K

ん?

お前は笑わないのか?

 

タケシ
タケシ

いえ、部長の話は面白いです。

 

部長K
部長K

そうか!面白いか!

じゃあ言ってやる!

 

実は俺は頭が悪いから失敗ばかりしてきたんだ。

 

勉強も出来ないから大した大学も出てないし、教科書を読んでも分からないから仕事は経験して覚えたんだ。

 

タケシ
タケシ

私も頭が悪いから失敗ばかりです。

勉強が出来ないから大した大学も出ていないです。

仕事も経験して覚えました。

 

しかし、やはり他の先輩社員達はというと。

 

人々Xs
先輩社員達

もう頼みますよ部長。

 

酔わないで下さいね。

ハハハ(笑)

 

なので、

タケシ
タケシ

頭のいい人たちには分からないみたいですね…。

 

部長K
部長K

う…ん、そのようだな。

 

しかし、この部長Kは、実は出世が早くてその会社の技術部門では史上最年少で部長になっている。

 

部長K
部長K

たくさんお金が欲しかったから出世したかったんだ。

 

自慢したり尊敬されたかったのではないよ。

 

もう、部長になってたくさん給料をもらっているからそれでいいんだ。

 

タケシ
タケシ

本人がその話をしないので、あまり会社では知られていないです。

コメント

タケシ

1970年代前半生まれの神奈川県在住の男です。製造業でエンジニアをしていましたが、今は持病があり障がい者雇用で働いています。宜しくお願いいたします。

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