脂質には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があり、摂りすぎると良くないのが飽和脂肪酸。
飽和脂肪酸は血液中の中性脂肪とLDL(悪玉)コレステロールを増やし、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを高めると言われています。
血液中の中性脂肪が増えるので、もちろんダイエットにも良くない。
なので飽和脂肪酸の摂取量には上限が設定されています。
1日当たりでこれ以上摂らないようにしましょうという量。
それは何グラムになるかと言うと、ズバリ!
- 16g以下:1日に2,000kcalをとる人
- 23g以下:1日に3,000kcalをとる人
飽和脂肪酸の摂取量を重量(g)で計算した経緯と内容の説明をします。
飽和脂肪酸の1日の摂取量上限は何グラム?
私は糖質制限ダイエットで牛肉を多く食べるようになったが、どうも牛肉と一緒に脂を多く食べ過ぎているみたいで体重が減りません。
特に牛肉の脂質の中に多く含まれている飽和脂肪酸が良くないみたい。
なので飽和脂肪酸について調べた。
飽和脂肪酸の含まれている食材は?
飽和脂肪酸を多く含む物は、バター、ラード、パーム油、ヤシ油、カカオ油、肉の脂身で身近な食材です。
飽和脂肪酸の摂取量を0gにすることは難しいが、なるべく少なくしたいものです。
飽和脂肪酸の摂取量は総カロリーの7%以下にするのが望ましい
この飽和脂肪酸7%以下は、厚生労働省が「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で出した数字。
厚生労働省は、国民の健康の保持・増進を図る上で摂取することが望ましいエネルギー及び各栄養素について、摂取量の基準を定めているのです。
先に書いたように、飽和脂肪酸は動脈硬化や心筋梗塞につながるので、上限を設けてあまり摂らないようにしましょうとなった。
次の表を参照して下さい。
性別 男性 女性 年齢 18-29歳 30-49歳 50-69歳 70歳以上 18-29歳 30-49歳 50-69歳 70歳以上 脂質
(エネルギー比率)目標量 20% 以上 30% 未満 20% 以上 30% 未満 飽和脂肪酸
(エネルギー比率)目標量 7%以下 7%以下 n-6系脂肪酸
(g/日)目安量 11 g 10 g 8 g 8 g 7 g n-3系脂肪酸
(g/日)目安量 2.0 g 2.1 g 2.4 g 2.2 g 1.6 g 2.0 g 1.9 g 引用元:脂質による健康影響:農林水産省
カロリーから飽和脂肪酸の重量を計算
「この摂取上限の総カロリーの7%って何グラム(重量)なんだ?」と疑問に思って自分で計算してみた。
まずは、成人が1日に摂取するカロリーを2,000~3,000kcalとしました。
実際には、この1日当たりの摂取カロリーは性別・身長・体重・運動量によって異なり、1,700~3,400kcalになる。
ここでは計算を簡単にするためにほぼ中央にあるこの2,000~3,000kcalを採用。
この2,000~3,000kcalの内の7%が飽和脂肪酸の上限のカロリー。
カロリー × 7% = 飽和脂肪酸の上限カロリー
結果、飽和脂肪酸の上限カロリーは140~210kcalまで。
次に、これをカロリーから重量(g)に変えます。
そのために必要なのが脂質のカロリー。
脂質のカロリーは1g当たり9kcalと言われています。
コレを使って、1gの飽和脂肪酸のカロリーは9kcalとします。
計算式は、
飽和脂肪酸の重量(g) = 飽和脂肪酸のカロリー ÷ 1gの飽和脂肪酸のカロリー
- 飽和脂肪酸のカロリーは140~210kcal
- 1gの飽和脂肪酸のカロリーは9kcal
計算結果は、
- 飽和脂肪酸の1日当たりの摂取重量の上限:16~23g
ここで計算した結果を表にしました。
1日に摂取する総カロリーが2000~3000kcalの場合 | |
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飽和脂肪酸の上限 | 総カロリーの7% |
飽和脂肪酸のカロリー | 140~210g |
飽和脂肪酸の重量(g) | 16~23g |
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